事業系一般廃棄物多分別調査
事業系一般廃棄物の多分別収集事業
事業実施時期 | 2008年10月〜2009年3月 |
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事業名 | 事業系一般廃棄物の多分別収集事業 |
助成団体 | 京都市ごみ減量推進会議助成事業 |
背景
全国で、ごみ減量を宣言する自治体が増え、家庭系一般廃棄物の分別が進んでいる。ごみ減量のために分別種類が20分別を超える自治体もある。しかし、事業系一般廃棄物では、分別が進んでいないのが現状である。特に大阪、京都では、事業系一般廃棄物の分別排出が行われていない地域が多い。
分別をすると、プラスチックなどは産業廃棄物として位置づけられ排出者にとっては、マニフェストや契約など手間が増えるばかりではなく、費用も割高になり分別排出しない方が良いという実態もある。さらに、大阪市、京都市の自治体の焼却受入価格が低いことも大きな原因になっている。
事業概要
京都市指定の事業系一般廃棄物収集運搬許可業者に協力を得て、その業者のクライアントに対して多分別排出の実験をおこなった。
- 燃やすごみ
- ペットボトル
- 缶飲料
- 瓶
- 小型金属類
- 廃食油
- 束ねられる紙(段ボール・新聞・雑誌・カタログ)
- 束ねられない紙
の合計8分別。紙の種類を入れると11分別の分別表を作成した。廃棄物処理法に注意して、分別しても有価物扱いになる物を中心に作成した。100件のクライアントを中心に業者経由でお願いし、分別排出・分別回収を実施した。その後、費用分析とクライアントへのアンケートを行った。
効果
- 重量ベースで20%の減量ができた。
- 苦情やクレームが殺到すると予想していたが、数件のクライアントから「面倒だから出来ない」という電話があったが、賛同する声やテナントに配布するために分別表がほしいという問い合わせがあった。
- 実験設計時に比べ分別実験を行った時期は、資源価格が暴落したが、以下の結果が出た。 処理費用と分別後の有価物の売却益
- 全く分別しなかった場合の処理費用 :約76万円
- 分別した場合(実験期間中)の費用 :約43万円
- 分別した場合(資源高の時期)の費用:約26万円
今後の展開
予想外に苦情が少なく、費用面でも分別に人件費をかけても部分的に合う計算になったことから、他社でも展開出来ることがわかった。